土地家屋調査士試験に本気を出してから3回目で合格した話|1年目・2年目の失敗と3年目に変えたこと

こんにちは、ろこです。

わたしは土地家屋調査士という国家資格を持っています。合格率は毎年9%前後、決して簡単な試験ではありません。そしてわたしは、この試験に本気を出してから3回目の挑戦でやっと合格しました。しかも、足切り点ギリギリでした。

正直に白状すると、本気を出す前にも何度か「とりあえず受けてみるか」くらいの気持ちで受験したことがありました。当然のように歯が立たず、そこからようやく本気モードに切り替えた、という遅いスタートです。

いまでも「あれ、本当に受かってたんだな…」と思い返すくらいの、薄氷の合格でした。

この記事は、そんなわたしの本気を出してからの3年間のリアルな試行錯誤の記録です。

  • 「これから土地家屋調査士を受けようと思っている方」
  • 「働きながら難関資格に挑戦している方」
  • 「1年目・2年目で結果が出なくて心が折れかけている方」

そういった方の、ほんの少しでも参考になればうれしいです。きれいな成功体験記ではなく、失敗だらけだったからこそ語れる話としてお読みください。


目次

結論:勝因は「3年目で勉強の“やり方”を全部変えたこと」

最初に大事なことだけ書いておきます。

わたしが3年目で合格できた理由は、勉強の量を増やしたことではありません。勉強の“やり方”を根本的に変えたことです。具体的には次の3つです。

  1. 教材を絞り込んで「迷う時間」をなくした
  2. iPadとApple Pencilで勉強環境を完全デジタル化した
  3. 家族と会社の理解を得て、堂々と勉強時間を確保した

このどれが欠けていても、たぶん3年目も落ちていたと思います。それぞれ、何をどう変えたのか順番にお話ししますね。


1年目:独学で空回りした年

土地家屋調査士の試験を受けようと決めて、最初にやったのは書店で過去問の問題集を買うことでした。「とりあえず過去問を解けば力はつくだろう」という、よくあるパターンです。

結果から言うと、完全に空回りしました。

何が悪かったのか

問題を解いても、何が「わかっていない」のかすら、わからないんです。

  • 解説を読んでも背景が理解できない
  • 進め方のコツがつかめない
  • 全体像がぼんやりしていて、「身についている感」がまったくない

わたしの場合、「土地家屋調査士の実務を普段からやっているから、ある程度はいけるだろう」とタカをくくっていたのも、1年目がうまくいかなかった大きな原因でした。

でも実際にやってみて分かったのは、実務でいつも携わっている部分の知識しか自分の中にないということ。試験範囲の中には「実務では滅多に出てこない」論点がたくさんあります。しかもタチが悪いことに、試験で求められる解答が、実務でのやり方と微妙に違うところまであるんです。これが余計にこんがらがって、「あれ、これどっちが正解なんだっけ?」と、自分の中にある実務知識と試験知識がぶつかってしまいます。

1年目のわたしは、「知っていることは答えられる。でも知らないことはまったく答えられない」、ただそれだけの状態でした。知らないことを「知っていく」ためのやり方が分かっていなかったんです。

結果は、推して知るべし。完全な勉強不足のまま1年目が終わりました。


2年目:LECの通信講座を申し込んだ年

「これは独学では無理だ」と痛感したわたしは、2年目でLECの通信講座(フルコース・通信答練模試自宅付)を申し込みました。

これが正解でした。少なくとも、1年目とは比べ物にならないくらい実力がつきはじめた実感がありました。

LEC通信講座のよかったところ

  • 体系立てたテキストがあるので、全体像がはっきり見えてくる
  • 1年目に独学で空回りしていた「何がわからないかわからない」状態が解消された
  • スマホやタブレットで講義音声を再生して、車や電車での移動中に聞き流しができる
  • これが地味にめちゃくちゃ効きました。土地家屋調査士という仕事柄、現場までの車移動が多いわたしにとって、この移動時間がそのまま勉強時間に変わったのは大きかったです
  • しかも再生速度を自由に上げられるのがものすごく良かった。最初のうちは等倍で丁寧に聞きますが、一通り学習が進んだ後半は振り返りや再確認がメインになるので、2倍速・3倍速でガンガン回すことができます。これで1本の講義にかかる時間が1/2や1/3になるので、限られた時間を持つ社会人の味方になってくれました

ある程度の手応えを掴んで、いよいよ2年目の試験に挑みました。

でも、不合格

結果は…不合格でした。

実力は確かに上がっていたんです。点数も1年目とは別物でした。でも、致命的な転記ミスをやらかしてしまいました。あと、働きながら勉強する時間がやはり足りなかったこともあります。仕事で疲れて帰ってきて、「今日はもういいや…」と教材を開かない日が、2年目はまだまだありました。

「実力はあるのに、詰めが甘い」
「時間が足りない」

この2つを抱えたまま、2年目も終わりました。


3年目:勉強の“やり方”を全部変えた年

3年目に入るとき、わたしは強く決意しました。

「もう来年は受けない。今年で絶対に終わらせる」

そのために、勉強の進め方を根本から見直しました。ここからが、この記事の本題です。

変えたこと①:教材を絞り込んで、迷う時間をゼロに

3年目もLECに申し込みましたが、フルコースではなく必要なものだけにしました。具体的には以下です。

  • 最新の過去問
  • 練習問題集
  • 1年で変わった法改正部分のテキスト
  • 模試関係の講座

去年使ったテキストや音声講義はそのまま流用できるので、新しく買い直す必要はないと判断しました。

これがめちゃくちゃ大きかったです。何が大きいかというと、「どの教材を使うか迷う時間」がゼロになったこと。

市販のテキストや問題集を見ると、「あれ、こっちの方が良さそうかな」「これも買っといた方がいいかな」と、いつまでも迷ってしまうものなんです。でも、講座を申し込んでしまえば、与えられたものを信じて使い倒すだけ。これがわたしの性格にはバッチリ合っていました。

「教材選びで迷わない」というのは、地味なようで働きながら勉強する人にとっては最強の時短です。

変えたこと②:iPad+Apple Pencilで、勉強環境のデジタル化を強化

3年目でいちばん効果があったのが、これです。

わたしはiPadとApple Pencilを導入して、勉強環境のデジタル化を一気に進めました。さすがに試験本番は紙と鉛筆なので100%デジタルにはできませんが、日々の学習の大半をiPadに寄せることで、効率と継続力が劇的に上がりました。

具体的にどう使ったかというと:

過去問・問題集をスキャンしてiPadに取り込む

紙の問題集をスキャンする、もしくは直接スマホで写真を撮ってiPadに取り込みます。そこにApple Pencilで直接書き込んで解くんです。

これの何がすごいかというと、何度でも白紙に戻して解き直せることです。

紙だと一度解いたら答えが書き込まれてしまうので、2回目に解くときには答えが見えてしまいます。コピーを取るのも面倒。でもデジタルなら、消しゴムツールで消すか、元データを再表示するだけで、まっさらな状態に戻ります。

これで「何周でも回せる」勉強スタイルが完成しました。

苦手なところ・覚えるべき内容をタブレットに集約

3年目のわたしは、自分専用の「苦手ノート」をiPad上に作りました。間違えた問題、覚えておきたい用語、理解があやふやな項目を、ひとつの場所に集約していきます。

「ノート」と言うと、きれいに書き写すのをイメージされるかもしれませんが、わたしのやり方はもっとズボラです。該当するテキストのページや、問題集の該当箇所をスマホでパシャッと写真に撮って、iPadに送るだけ。これならほぼ時間がかかりません。「この論点はあとで復習しよう」と思った瞬間に数秒で終わる作業なので、続けやすさが段違いでした。

このノートが、試験直前期に最強の武器になりました。試験会場で何を見直せばいいかが、もう一発でわかる状態に整理されているわけです。

試験会場に持ち込むのが、iPad1枚だけでよくなる

これが最高でした。

2年目までは、試験前や休憩時間に見直すために、テキストや問題集をごっそりカバンに詰めて会場に向かっていました。重い、かさばる、しかも会場で広げるのが大変。

3年目は、iPad1枚で全部完結。バッグの中身がスッキリして、移動も楽。試験前の最終確認も、必要な情報がすぐに引き出せる状態になっていました。

変えたこと③:家族と会社に頭を下げて、堂々と勉強時間を確保

これも本当に大きかったです。

3年目に入るタイミングで、わたしは家族と会社の両方に、本気を出すことを宣言しました。「今年1年は勉強を最優先にさせてほしい、そして必ず終わらせる」と。結果、ありがたいことに家族からも会社からも理解を得ることができました。

働きながらの資格勉強で一番つらいのは、勉強時間を作るために家族との時間を削ることです。罪悪感がつきまといます。でも、家族に堂々と「やらせてください」と宣言してからは、罪悪感が消えました。週末にパパが勉強部屋にこもることも、家族の中で「あ、そういう期間なんだね」と自然に受け入れてもらえるようになりました。

会社にも宣言していたことで、業務の進め方にも配慮してもらえて、本当に助かりました。

ひとりで勉強するつもりでいた1〜2年目と、周囲に支えられた3年目。この差はとてつもなく大きかったです。

変えたこと④:勉強する場所を変えた

これは小ネタですが、効果がありました。

自宅だけで勉強しようとすると、家事・育児・テレビ・スマホ…集中を奪うものが多すぎるんです。なので3年目は、勉強場所をローテーションしました。自宅のほかによく使ったのは以下の2つです。

  • LECの自習室(申し込んだ受講生が使える)
  • 近所のカフェ

場所を変えるだけで、不思議と気分が切り替わって集中できます。「今日は自習室の日」と決めると、そこに向かう移動時間も含めて勉強モードになれました。

LECの自習室は特におすすめ

なかでもLECの自習室は、わたしのお気に入りでした。

なぜおすすめかというと、周りにいるのが全員、何かしらの資格試験に本気で取り組んでいる人たちだからです。扱っている資格はバラバラかもしれませんが、全員が「いま勉強を頑張っている」という同じ方向を向いているんです。

自習室で会話をすることはほとんどありません。お互い挨拶程度です。でも、静かな部屋の中に漂う、みんなの集中した空気が肌で感じられます。それが不思議と、自分の背中を押してくれるんです。

「あの人もあの机であんなに集中してる。わたしも、やらなきゃ」

そういう無言のエネルギー交換のような空間でした。同じ資格の仲間じゃなくていいんです。むしろそれぞれ違う試験に向き合っている人たちの集まりだからこそ、変な競争意識もなく、純粋に「みんなで頑張ろう」という空気になるんだと思います。

自宅でどうにも集中できない日、ちょっとしんどくなってきた日は、自習室に行くだけで半分勝ちみたいな感覚がありました。

変えたこと⑤:選択問題はとにかく回す

これは戦略の話です。

土地家屋調査士の択一式(選択問題)は、過去問を何周もすればパターンが見えてきます。3年目のわたしは、「答えを覚えちゃってもいい」くらいの勢いで何周もループしました。

答えを覚えてしまっても、それでも間違える問題があります。それこそが「本当に理解できていない問題」です。そういう問題を抽出して、苦手ノートに加える。これを延々と繰り返しました。

iPadのおかげで、択一式の問題を白紙に戻して何周も解き直せたのが、ここでも生きました。


一次試験の発表日|妻が泣いた話

土地家屋調査士の試験は、一次試験(筆記)と二次試験(口述)に分かれています。実は難関は一次試験で、二次試験はよほどのことがない限り通してもらえます。だから一次の合否がすべて、と言ってもいいくらいです。

一次試験の合格発表は、毎年年明け早々に出ます。

3年目の試験を終えたあと、わたしは正直「今回もダメだった」と思っていました。手応えがなかったわけではないんですが、ところどころで「あれは間違えたな」という感触が残っていて、ギリギリで落ちたな、と覚悟していました。

ところが、年明けに発表を見たら…奇跡的に合格していました

足切り点ギリギリの、本当にギリギリの合格。でも、合格は合格です。

このとき、わたしはすぐに妻に伝えました。実は妻の誕生日も、年明け早々なんです。

一次試験、通ったよ

そう伝えたとき、妻は泣いて喜んでくれました

3年間、子どもたちの相手をひとりで多く引き受けてくれて、わたしの勉強を応援し続けてくれた妻。あのときの妻の涙は、いまでも忘れられません。誕生日のプレゼントに、何にも勝るものを返せた瞬間だったかな、と思います。

二次試験(口述試験)は、その後落ち着いて受けて、無事通過しました。土地家屋調査士になれたんです。


3年間を振り返って思うこと

合格してから振り返ると、いくつか伝えたいことがはっきりしてきました

① 年齢を重ねてからの勉強は本当に大変

これはもう、痛感しました。

勉強の「やり方」自体を忘れているんです。学生時代のような吸収力はもうないし、覚えたことがすぐ抜けていく。だからこそ、やる気の維持効率的なやり方の両方が必要になります。

もし読者の方がいま20代や30代前半なら、できるだけ早く本気を出して取りに行くことを心からおすすめします。年齢が若ければ若いほど、覚える力も時間の余裕もあります。

② 講座を「信じる」ことの強さ

教材選びに迷わなくて済むって、想像以上に強いです。

「これで本当に合格できるのかな」
「もっといい教材があるんじゃないか」

そう思い始めると、勉強そのものに集中できなくなります。3年目のわたしは、LECに全部委ねることで「勉強する時間=勉強する時間」に純化できました。これは独学ではなかなか作れない状態です。

もちろん性格によるので、「与えられたものを信じるのが苦手」という方には合わないかもしれません。そのあたりは自己分析が必要です。

③ 家族・職場の理解は必須

ひとりで頑張ろうとすると、続きません

「家族の時間を削っている罪悪感」
「職場で勉強のことを言えない孤独感」

この2つに耐えながら勉強するのは、本当にしんどいです。3年目で家族と職場の理解を得てからは、わたしの精神状態がぜんぜん違いました。

もし周囲に話せる相手がいるなら、勉強していることをオープンにすることを強くおすすめします。

④ デジタル化はやってよかった

iPadとApple Pencilへの初期投資は決して安くないですが、3年目の合格はこれなしには絶対にあり得なかったと断言できます。

特に「何度でも白紙に戻して解ける」は、紙の勉強では絶対に得られない強みです。


やる気が続かない方へ

3年間の勉強を通じて、わたしが学んだ「やる気の作り方・続け方」については、別の記事に詳しくまとめています。

3年間の試行錯誤の中で、わたし自身が実際に頼ってきた考え方ばかりです。よかったらあわせて読んでみてください。


さいごに

いかがでしたでしょうか?

土地家屋調査士に3回目でギリギリ合格した3年間の記録を、できるだけ正直にお話ししました。

きれいな成功体験記ではなく、失敗だらけ、やり直しだらけ、家族に迷惑をかけまくった3年間の話です。それでも、3年目で勉強のやり方を根本的に変えたことで、なんとかゴールにたどり着けました。

もしいま、土地家屋調査士に限らず、働きながら難関資格に挑んでいる方がこの記事を読んでくださっていたら、ひとりで頑張ろうとしないでください。家族にも職場にも、できる範囲で打ち明けて、味方を増やしてください。教材は信じられるものを1セット、それを徹底的に使い倒してください。そして、デジタルで効率化できるところは遠慮なくデジタル化してください。

3年かけてもいいんです。途中で何度落ちてもいいんです。やめなければ、必ずどこかでたどり着けます

わたしも、そう信じて続けて、ようやくここまで来れました。

それでは今回はここまで。

では〜。

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